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インタビュー:オバマ経済チーム、為替相場を政策手段に使う発想ない=行天元財務官

インタビュー:オバマ経済チーム、為替相場を政策手段に使う発想ない=行天元財務官
2009年 01月 13日 21:35

一言

行天元財務官のコメントは非常に参考になるので読んでください!

行天元財務官? そんな人知らないという方は
こちらを見てください!

行天豊雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
行天 豊雄(ぎょうてん とよお、1931年1月2日 - )は、日本の大蔵官僚、元財務官。経済学者。

目次 [非表示]
1 来歴・人物
2 略歴
2.1 学歴
2.2 職歴
2.3 顧問・参与
3 出典



[編集] 来歴・人物
兄の良雄は千葉医学専門学校(現・千葉大学医学部)卒業だが医者にはならずに、NHKアナウンサーになった。 特技は水泳。仏ブルゴーニュのChevalier de Tate-vinという称号を持っており、以来ワインはブルゴーニュ派である。 第一高等学校文科乙類(ドイツ語)のクラスメートには本間長世(東大名誉教授、アメリカ史)、芳賀徹(東大教授、比較文化史)、高階秀彌(東大教授、美術史)。 早稲田大学新聞学科のクラスメートに早坂茂三(田中角栄秘書)、岡村喬生(オペラ歌手)、越智勝幸(日本経済新聞政治部長)がいた。東京大学経済学部時代は今野源八郎ゼミ(アメリカ経済論。後輩に後の蔵相武村正義)。友人に中野好之(エドモンド・バーク研究、父は英文学者中野良夫)、赤木昭夫(NHK解説委員)らがいる。大蔵省同期に、平澤貞昭(大蔵次官)、宍倉宗夫(防衛次官)、岸田俊輔(証券局長)、松岡宏(関東信越不服審判所長)、水野勝(国税庁長官)、古橋源六郎(行管次官)など。

国際金融局長に在任していた1985年にプラザ合意に立会い、日本を代表する通貨マフィアとして知られるようになった。その後、1986年6月から1989年7月まで財務官を務め、ルーブル合意に関与。退官後はハーバード大学客員教授、プリンストン大学客員教授、東京銀行会長などを歴任し、1995年12月からは国際通貨研究所理事長を務めている。

2008年11月4日、第1回緊急首脳会議(金融サミット)を前に、野上義二と共に内閣官房参与に任命された。


[編集] 略歴

[編集] 学歴
1943年 - 間門国民学校卒業
1948年 - 県立横浜第一中学校卒業
1948年 - 第一高等学校入学
1949年 - 学制改革のため新制東京大学を受験するも不合格
1950年 - 早稲田大学政治経済学部新聞学科入学
1951年 - 東京大学入学
1955年 - 東京大学経済学部卒業
1958年 - プリンストン大学大学院社会経済学部卒業

[編集] 職歴
1955年 - 主税局税関部業務課配属
1956年9月 - プリンストン大学大学院社会経済学部留学
1958年 - 為替局
1960年 - 国際通貨基金研修
 盛岡税務署長
 渡辺武アジア開発銀行総裁補佐官
1969年 - 銀行局銀行課課長補佐
1971年 - 財務官室長
1972年 - 羽田税関支署長
1973年 - 国際金融局国際機構課長
1975年 - 理財局資金第二課長
1977年 -
1978年 - 副財務官(大臣官房参事官)
1980年 - 国際金融局審議官
1983年6月 - 銀行局審議官
1984年6月 - 国際金融局長
1986年6月 - 財務官
1989年7月 - 大蔵省顧問
1990年 - 退官
1991年7月 - 東京銀行顧問
1992年6月 - 東京銀行会長
1995年12月 - 財団法人国際通貨研究所理事長

[編集] 顧問・参与
1998年7月 - 内閣特別顧問(同年12月まで)
2008年11月 - 内閣官房参与(国際金融問題担当)

[編集] 出典
「私の履歴書」(日本経済新聞2006年10月連載)
「行天豊雄が語る国際金融道」(朝日新聞社、1995年、東銀リサーチインターナショナル編 ISBN4-02-273064-1)
「富の興亡 円とドルの歴史」(ポール・ボルカー共著、江澤雄一監訳、1992年、東洋経済新報社 ISBN4-492-44152-2)



それではロイター電より

東京 13日 ロイター] 行天豊雄・元財務官(国際通貨研究所理事長)は13日、ロイターのインタビューに応じ、世界経済の先行きについて、回復は2010年に入ってからの可能性が高いとの厳しい認識を示し、近く発足するオバマ米政権の経済政策がその行方のカギを握ると指摘。

 短期的な措置とあわせて、中長期的な米経済体質強化策との両立が課題になると述べた。

次期政権で経済財政運営の中核を担うガイトナー次期財務長官、サマーズ次期国家経済会議委員長、ボルカー経済再生諮問会議議長など経済チームについて高く評価する一方、新政権の為替政策については、為替相場を政策手段に使う発想はあまりないとの認識を示した。


 インタビューの概容は以下の通り。


 ――停滞が続く世界経済の見通しは。


 「今年の前半は世界中どこをみてもいいところはない。問題は、前半に最悪期がくるかどうか。逆に言うと底を打つかどうかで、前半では(最悪期が)終わらず後半にずれ込む可能性もかなりある。

 リスク要因は悪循環が始まっていること。金融面では銀行間取引が多少出てくるなど若干底を打った感じもみてとれなくないが、金融機関が保有する資産の質の悪化は続いている。結果として貸し渋りは続いており、実体経済にも悪影響が及ぶ。実体経済が悪くなると、金融機関の資産の質はさらに悪化するという悪循環が起きている。これが最大のリスク要因だ。

 プラス面は、米国はじめ各国が対策を講じていること。特に財政面の対策では、規模も大きく従来なかったこともやっている。米国のように実際動き出していないものも多いので効果を云々(うんぬん)できないが、今年半ばごろには、米・欧、日本・中国などアジアでも、財政政策が一斉にとられているというプラスの効果が出ないはずがない。それがどういう風に展開してくか。今年半ばくらいが、いろいろな意味でひとつの注目点だ」


 「ただ、実際の回復は、2010年の可能性が高い」


 ――何が事態を進展させるきっかになるか。


 「オバマ政権の経済政策が一番注目される。その際、最大のポイントは財政面を中心に非常に思い切ったことをやるということと同時に、中長期には、米経済を構造的に強くするようなところにカネが使われる点について、マーケットや消費者、納税者、有権者が納得するような政策内容になるかどうかだ。

 単にカネをばらまいたのでは、財政赤字が急増するのは目にみえている。それに対する対応がなされていなければ、長期金利は上がりインフレになるということで、さらなる国際収支の悪化につながり長期的には泥沼になる。そうならないということ、つまり、財政資金を赤字覚悟でつぎ込むとしても、将来の米国経済の競争力を高めるために必要なインフラや社会保障制度の改善、環境・エネルギー問題改善に役立つなど、米国経済の中長期的な強化につながるもの(施策)だということを皆が納得するかだ」


 「これは、日本でも、欧州でも、中国でも、どこの国も似たような状況。金融政策は出尽くしており、金融政策にはあまり期待できない。財政依存になるが、そうなると、短期的な雇用創出・消費奨励の狙いと、中長期的な経済体質の強化をどう両立させるかが最大の課題になる」


 ――オバマ政権の経済政策を担う新しい経済チームについてはどうみるか。


 「今度の経済チーム、特にラリー・サマーズ氏、ティム・ガイトナー氏、顧問会議のポール・ボルカー氏は、ブッシュ政権と違って民間部門出身の人がいない。公的部門出身者や学会出身者が多い。これには強みと弱みと2つある。

 今回の金融危機はいろいろ原因があるにせよ、市場の変化を規制当局が十分に認識していなかった。従って、対応がなされていなかったことが大きな原因のひとつであることは間違いない。当然、規制の再構築が大きな課題で、公的部門出身の人が中心になることは良いことだと思う」


 ――新しい経済チームの為替政策はどう変わるとみるか。


 「為替については、そもそも今度の危機の結果、国際通貨情勢は大きく変わった面もあるが、変わってない面もある。つまり、特に日本などでは、今回の危機で、ドルの国際的な基軸通貨としての地位も弱体化しドルが暴落するのではないかという話が多いが、実際には逆のことが起こっている。いわゆる実質実効レートで見ると、ユーロや途上国通貨が安くなったことの反面でもあるが、危機の間にドルは強くなっている。ドルが下落している相手は結局、円と人民元だけ。皆が大変だ大変だというほど、今度の危機が、ドルという通貨の国際的地位の下落と直接関係していない」


 「一方、アメリカの経常赤字が大きいのでドルはいずれ安くなるというのはその通りだろうが、これをもし今度の危機の結果、アメリカの国内消費が減る、つまり貯蓄が高まるということになれば、『経常収支の赤字・ドル安』という話が変わるかもしれない。現に、ここ1年くらい、米国の貯蓄率は上がってきている。米国の家計の戦後の平均的貯蓄率は5─6%だと思うが、ここ2─3年は低下し、一昨年、昨年あたりはマイナスになっていた。これが今プラスに戻っており2─3%に戻ってきている。学者によると、いずれまた5─6%の平均的な水準に戻るという。もしそうなれば、経常収支が赤字だからドルが安くなるという議論は昔ほど強くなくなるかもしれない」


 「ドルをめぐる情勢はかなりいろいろあり単純ではないし、米国の為替政策はいままでいくつかの局面があった。基本的に為替相場は市場が決めるもので政府は介入すべきではない。米国の経常赤字が続くならドルが安くなるのは当たり前で、むしろドルが安くなることで経常収支の改善が行われ、経済学の論理が働くのは当然という見方がある。次に、これは歴史的に何度かあったが、意識的にドル安を経済外交の手段に使って(経常)黒字国に対応を迫るという見方もあった。また、それと逆に、通貨は強くないといけない。どんどん安くなる通貨を持つ国は決してよくならないという考え方もある。

 今度のチームがその中でどういう政策をとるかわからないが、いずれにせよ為替相場を政策手段に使うという発想はあまりない人たちではないか。マクロ経済についても論理的に見ている人が多く、為替相場が大事な(政策上の)武器でそれをいじることに興味を持っている人はあまりいないのではないかという気がする」


 ――4月には第2回目の金融サミットが予定される。政府特使としてアジア諸国などとの調整を進めた立場から、今後の課題と日本の役割についてどう考えるか。


 「いまの最大の問題は、世界経済の不況をどうやって阻止し反転させるか。第2が、世界的な金融市場のあり方や規制・監督の問題。目先の問題から、中長期的問題がある。しかし、4月の段階で、最大の課題は、どうやって世界中の不況を克服するかということにならざるを得ないだろう」

 「放っておけば米国の成長が鈍化し輸入が減る。逆に言えば、他の国の輸出が減る。世界的に需要が縮小する。今世界が必要としているのは、余裕のある国が輸入を増やす。つまり、(内需を拡大し)世界的な需要を増やすということと、(中小国への国際支援のために国際機関への)資金の供給をするということの2つ。 

 赤字国は、赤字国のバランスの回復のために、過剰消費を減らさなければならないが、同時に過剰貯蓄国は消費を増やすことが大事。それがないと、世界的に経済の縮小は避けられない。

 各国とも相当程度景気減速は我慢しなければならないが、一番怖いのは雇用問題。雇用情勢が悪化すると、政治的に保護主義になる。そうなると、何十年前の話と同じで、貿易制限や通貨切り下げ競争になりかねないので、そういうことにならないようにしなければならない」


 (インタビュアー:吉川裕子記者・西川洋子記者)

 (ロイター日本語ニュース 吉川 裕子記者)

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